当院の小児歯科

歯科治療中の痛みを和らげるためには麻酔注射が有効です。麻酔の最大のメリットは、治療中の痛みを軽減し、患者さまの不安や緊張を和らげられる点です。

麻酔薬には「血管収縮剤」が含まれているものが多くあります。血管収縮剤は注射部位の血管を収縮させる作用があり、この作用により麻酔薬が注射箇所にとどまりやすくなるのです。結果として麻酔薬の効き目を強め、麻酔の作用時間を延ばす効果があります。

一方で血管収縮剤のデメリットとして、歯髄の血流を悪くし、歯の神経内が一時的に貧血状態になるという点も。

このような理由により、当院では麻酔注射は可能な限り行わないほうが良いと考え、なるべく麻酔を使わない治療を実践しています。麻酔を使わない場合、お子さまが緊張や不安から痛みを強く感じることがありますが、治療前にお子さまがリラックスできるよう工夫し、こまめな声がけを行って対策をしています。

また、虫歯だからといってむやみに歯を削らず、ごく初期の虫歯であればフッ素塗布などのケアを行い経過を観察。お子さまの歯や身体に負担をかけない歯科治療を目指しています。

治療の内容によっては、どうしても麻酔が必要な場合もあります。その際は無理に痛みを我慢させるようなことはなく、きちんと麻酔を使用しますが、もちろん、痛みへの配慮を怠りません。

お子さまは麻酔注射自体を怖がることが多いため、麻酔注射の痛みが軽減されるよう、注射の打ち方を工夫しています。

具体的には、麻酔注射の針が刺さる痛みを少なくするため、最初に歯茎に塗るタイプの表面麻酔を使用しています。歯茎にあらかじめ麻酔をかけてから注射を打つので、注射そのものの痛みを軽減できるのです。

また、注射針は細ければ細いほど刺すときの痛みが少なくなるため、細い針を採用。さらに電動の注射器を使用して麻酔薬の注入速度を一定に保ち、身体への刺激を減らして痛みを感じにくくしています。

こうしたさまざまな工夫で痛みの少ない治療を行っていますので、痛みが苦手なお子さまもリラックスしてご来院いただければと思います。

お子さまが歯科治療を受け入れられるように、まずは練習から始めましょう。治療器具を見たり触ったりしてもらい、何をするのかを丁寧に説明いたします。

お子さまが治療を受け入れられるまで、何回も通院してもらいトレーニングを続ける体制も整えているので、焦らずじっくり慣れていただけることと思います。

診療台にてYouTubeの閲覧が可能です。

好きな動画を見ながらの治療は、お子さまの気を紛らわせるのに効果的です。YouTubeを楽しんでいる間に処置を行うことで、治療をスムーズに進めています。

治療の後はご褒美を用意しています。「頑張って良かった」とお子さまに感じていただければ、歯医者さんに通うのも楽しくなる可能性が高まるからです。

次回からの通院がスムーズになればという願いを込めています。

お子さまに「歯医者さんが楽しい」と感じていただきたいという思いから、当院ではこだわりのキッズルームをご用意しました。

キッズルームにはおままごとセットやトミカ、絵本があり、待ち時間も退屈せずに過ごせる環境です。